就職をしないという英断をし(本当は就活に失敗しただけです)、その後2年住み込みアルバイトをした自称住み込みバイトマスターのぼくが感じた住み込みバイトで得られるもの、失うものをシェアします。
住み込みバイトで得られるもの
お金
住み込みバイトで得られるもので一番大きなものは何といってもお金です。
食費や住居費が無料だったり、安かったりするので稼いだ分がほぼそのまま手元に残ることもあります。
ただ、やはり住み込みバイトの時給が他のバイトと比べて高いのには、勤務時間が早朝・深夜だったり、単調でつまらない仕事だったり、時給に見合った働きをきつく要求される職場だったり、イヤな人がいる職場だったり、それなりの理由があるから時給が高めに設定されているという部分もあるかもしれません。
住み込みバイトをするなかで視野が狭まって短絡的な選択肢を選ぶ癖がついてしまわないために少し難しい言葉を引用してみます。
知らない者は搾取される

社会主義者マルクスによる経済学者『資本論』でマルクスは、「資本家は余剰価値(余った利益)を労働者へ支払わない実質的な不払い労働を強いている」と提唱しました。
言い換えると、この資本主義社会では私たち労働者が汗水たらして上げた利益は資本家のお財布の中へと吸い込まれていっているというわけです。
だから資本主義はだめだと言いたいわけではなく、お金の勉強をしたり、自分もお金を少し確保して投資をし資本家側の恩恵を受けたり、ブログなどの副業をして事業収入を得たり、自分が本当にやりたいことは何か考えたり、住み込みバイトをして日々に追われても、選択肢はたくさんあるということは忘れないようにしてください。
今を楽しむことが明日の活力になる
といっても、住み込みバイトをしていると目の前のことで手いっぱいになり将来のための準備や勉強、副業なんてほぼできません。
なのでぼくは、住み込みバイトをしているときは一日の仕事が終われば、おいしくご飯を食べて、動画を見るなど自分の好きなことをして、できるだけご機嫌に時間を過ごし睡眠もしっかりとり、休日は温泉に行ってリラックスしたりしていました。

そして、少し心に余裕がある時は、図書館に行って本や新聞を読んだり、日記を書いたり、今後について考えたり、メリハリをつけることを意識していました。
今を楽しんだり、ご機嫌に時間を過ごしたりすることが、明日への活力になるということですね。
中途半端に何かをするのではなく、やる時はやる、休む時はしっかり休む、とメリハリをつけるのが大事だと思います。
正社員にはない自由
辞めようと思えばすぐに辞められるというのは、正社員にはない自由です。
住み込みバイトでは、職場に自分に合わない人がいたり、自分に合わない仕事だったりすれば、すぐに辞めても特に問題はありません
無断で飛んだり、すぐに辞めたりしても、給料が支払われないということは絶対にないです。私たち労働者は法律でしっかりと守られています。
ストレス
やはり住み込みバイトにはストレスはつきものです。
もちろんストレスのかからない仕事なんて存在しないと思いますが、普通の正社員の仕事よりもストレスのかかるシーンが多いこともあると思います。
出会いがある!と言いたいところですが…
住み込みバイトで友達ができてもその場限りの友達となることが多いと思います。
異性との出会いについても同年代の異性が少なかったり、結局1か月後には会わなくなるからと、お互い無意識に壁を作ってしまうことも多かったような気がします。

あまり過去について探られたくないという人も中にはいるので、あまり深入りできず表面的な関わりにしかならないということも多かったです。
住み込みバイトで失うもの
時間と喜怒哀楽
アルバイトはたいてい、時間を売ってお金を得るというものですが、住み込みバイトでは特にストレスを感じることも多くなるかもしれません。
このストレスというのは具体的には、職場にイヤな人がいたり、怒鳴る人がいたり、自分に仕事が合ってなかったり、同じことの繰り返しで退屈極まりない仕事だったり、こういったことからストレスを和らげるためにぼくは自然と不感症になりました。
プライベートな会話が数日間、数十日間で一切ない時でも何も感じなくなったり、怒鳴られてもダメージが少なくなったり、同じことの繰り返しの仕事も苦にならないようになりました。
喜びや楽しみなどポジティブな感情も薄れ、気持ちはいつも低空飛行になり、時間が過ぎるのも以前より速くなったように思います。

失うことで得られるもの
ただ、こうした経験があるから人にやさしくなれたり、人の背景に思いをはせ以前よりも大きな心で人に接することができるようになったり、人間的に少し深くなったと感じたりすることも増えました。
やはりこういったつらい経験を若いころに乗り越えた人は強いと思います。何かをひたすらに我慢して乗り越えることを美徳とする風潮は良くないと思いますが、人生に一度や二度こういった経験を結果的にすることになってもそれは確実に今後の人生の糧になります。
何かまた壁にぶち当たっても、もっと大きくもっと高い壁を乗り越えたことがあるんだから乗り越えられるというしっかりとした根拠になると思います。
友達
自分はフリーターや無職の状態で、会社に属し正社員をしている学生時代の友達などに会うのはやはり気が引けます。
ぼくの場合は一日中誰ともプライベートな会話をしないという日が数週間続くこともあり、友達に何かを話したいというような多くの人が持っているであろう気持ちが一切なくなりました。
その後友達と久しぶりに電話をしたり会ったりしても質問が来れば答えるが自分から何を話せばよいのかわからない、相手が楽しんでるかを気にするあまり自分が楽しむということが一切できなくなる、というような状態になってしまいました。
パートナーがいる人や理由があってフリーターや無職をしているんだと理解してくれる友達がいる人はぼくのようにどん底を経験する可能性は低くなると思います。
たとえ支えてくれる人が今は近くにいなくても…
ただ、支えてくれる人が今は近くにいなくても、支えとなるのは人だけではありません。音楽、映画、動物、自然、旅行、食べ物、本、図書館などの公共施設、など俯瞰して今の状況を捉えれば必ず支えとなるものが見つかります。
個人的には音楽にはすごく助けられました。AJRの「World´s Smallest Violin」という歌の歌詞にはかなり切羽詰まったときに何度も助けられました。
映画館に行って映画を見るのも一時の間、目の前のスクリーンにのみ集中できるのでお勧めです。
登山は低山であっても、洪水のように情報があふれる社会から、逃れることができます。

空気のきれいな場所で体を動かすことでごちゃごちゃになっていた考えも整理され下山するころにはすっきりとした気持ちになっていることが多いです。
読書もおすすめです。
手にとって読み始めるまでが億劫ですが、ネットなどとは違って気が散ったり、ネガティブな情報が入ってこないため、本の作者と自分自身の純度の高い対話ができ、何かヒントを得ることもあるかもしれません。
自称住み込みバイトマスターのぼくがおすすめする住み込みバイトの探し方はこちらで紹介しています↓

まとめ
正直、住み込みバイトは精神的にも体力的にもかなりきついです。
どこかの会社の正社員になったほうが楽かもしれません。
カヌーイストの野田良知さんの『旅へ 新・放浪記1』にはこんな一節があります。

「ぼくの周辺に現れる大人たちはたいてい僕の顔を見ると『早く就職してマジメになれ』と説教した。馬鹿メとぼくは心から彼らを軽蔑した。マジメに生きたいと思っているから就職しないで頑張っているのではないか。不マジメならいい加減に妥協してとっくにそのあたりの会社に就職している。」
この一節にすごく共感し、背中を押されました。
この記事を読んでいる皆さんもあえて就職を選ばない選択肢について考えている、または既にその道に進んだという方もいると思います。
私たちは目指す場所は違えど、周りに流されずに自分なりの目的地を探してそこに向かって舟をこいでいる同志です。
住み込みバイトはその目的地までに使う便利な道具の一つだと捉え、住み込みバイトに利用されるのではなく、こちらが主導権を握って利用する側に立ち、住み込みバイトを踏み台にして次の自分のステージに繋げてください。ということをお伝えしたいと思い、記事を書きました。

